先生!私と結婚して下さい!

 

 

1.やっと漫画「屍鬼」を読んだ。「原作は十二国記で有名な小野不由美さんの小説で、原作いじり(?)の天才、藤竜先生の漫画だからきっと面白いはず!」と思いながら不気味な絵柄に引いてなかなか手が出せなかった。正直にちょっとガッカリだった。漫画家の絵は描きながら変わるのは当然のことだが…とてもキレイだった絵柄が、こんな…!!と思ってしまった。で、すべて読んだ今の感想は…すみません。一時期でもあんな↑風に考えた自分が恥かしくて!先生に謝りたくて!!土下座でもしたい気持ちです。

 

2.(ここから先生を誉めたたえます)

①カラーの感覚が…これは才能だよ! 

 色に固まりがあって重みがありつつ、息苦しさはまったくない。また、色選択のセンスが優れて美しいですよ!デッサンのうまさは今更言うこともない。

②不気味な絵柄はおそらくわざとでしょう。

 首を長く描くのはもともとそうだったけど、腰や、腕が長すぎ…線に強弱がまったくなく、本当に不気味。背景も実写を使ったと思うけどこの背景のおかげで不気味さは倍になる。でもこれが、とても屍鬼の世界らしい。もぞもぞよく分からない気持ち悪さが作品あちらこちらに!!でも見れば見るほど「さくらてつ」よりも封神の絵柄に近いし、キレイに見えちゃう。(辰巳が今私にどんだけ可愛く見えるのか!!)

③主人公(視点)転換の仕方がとても上品で、変わったことを認識する前にいつの間にか話に飲み込まれてる自分がいる。

 最初は夏野が主人公かなと思いつつ、いつの間にか視点が変わり、全部読んだ後は鳥肌がたちました。藤竜先生のその視点の転換の仕方がとでも上品だとしか言えない。主人公だくさん出てごちゃごちゃな話を一本線にする能力がすごい!!+再解析能力も!!先生!古典もう1作品やって下さい!!(泣)個人的には水湖志が見たい!中国はもう飽きたとしたら、ホメロスとかオデッセイとかはどうですか?!…… と私がここで叫んでも…

 

 

3.藤竜先生のオリジナル漫画を読むと、先生がどれだけ考えが深く、またその考えを読者だちに問いとして与えていることが分かる。読者に…親切ではない。一気にいっぱいいっぱいのことを入れ込んでしまい話が山に行っちゃったり、何が言いたいかが分からなくなる時もある。(私はそれを全部含めて面白いと思うが)ていうか、よくジャンプで仕事してるなと思う時もある。オリジナルは完全にfellowsとか電撃系だと感じちゃう。(初期作品ほど)

 原作がある場合には原作というくぐりがあり、考えがある程度まどまり、さらに藤竜先生の自由な発想力でもっと輝く作品ができあがる。と思う自分の意見を斟酌に述べてみたり…

 

 

 私は藤竜先生に対してイラストレイターとしても、キャラクター&メカニックデザイナーとしても、これからを楽しみにしている。でもやっぱり先生の漫画を読みたい。個人的に描いて欲しいものはいっぱいあるが(古典!古典!)、先生が書くのもはなんだって面白い!と思うよ。

 と言いつつ、正直、先生に原作を基にした作品をもっと描いて欲しいという欲がある。どんなキャラクターデザインのしてくれるのか、この場面はどんな演出で表現してくれるのか(封神で太公望と文王が出会う場面は今見ても鳥肌がたつ)、どういう解釈をするのかなどなど…まあ、個人ブログだし、これくらいには欲を言っていいと思うよ!思いますよ!(泣)

 

 屍鬼読んで先生への信頼は今まで以上に高まりました。変な愛情も!もう格好よくてしょうがない。才能溢れてて、努力することができる人ってこんなに魅力的なのね!私と結婚して下さい(泣)

 

 

下は屍鬼の大体の読み筋です。落書きで表現して見ました。

ネタばれなので隠します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

by 장초란