「25時のバカンス」 市川春子

 

 

 

 

  1.市川春子の読みきりは読む前から私を興奮させる。タイトルのセンスが良すぎて中身ももちろん期待を裏切らない。(良い意味では裏切ってるとも言える)「話をつくる天才」とは市川春子のための言葉ではないかと思うくらいだ。この人の長編の作品は読んだことないが、(まだこの世には存在しないが)どんな話を選ぶのかも楽しみだ。

 

 2.短編集2冊が出してあるが、特に「25時のバカンス」は最高。収録作品「パンドラにて」「月の葬式」も何も言うことなしの作品。読み終わった後の後味が最高。これ以上足すものもひくものもなく、これでいいのだと私を納得させる。シンプルにこれでいいのだ。

 隠してる弟の赤い目を時々見せるタイミングや、時々海の底まで沈むでくるイメージは私を震わせる.

 

 3.エロの要素は一個もないのに妙にエロ。こんな上品なエロさこそがよりレベルの高い精神共感だと思う。感覚的なB級エロからも芸術を感じるが、高級エロからは精神が満たされることを感じる。

 

 4.。。。ここまで書いて読んだら、妙に頭おかしい人間みたいな発言ばっかしてる気もするが、とりあえずとても良い話とまた出会えて良かった!ということが書きたかっただけさ!!

 

 

 

by 장초란